丹波市 「わく歯科」の院長BLOG

丹波市 歯科 わく歯科

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院長BLOG

わく歯科知覧旅行

11月3、4日 わく歯科の研修旅行として 鹿児島の知覧に行きました。 わく歯科に朝4時半に集合して神戸空港へ 6月にスタッフ4名と参加して以来ですが、 その時行けなかったスタッフ、技工士さん そしてお世話になっている会計士さん、 歯科業者さん、患者さん  そして松年歯科のスタッフ4名とともに 「命を学ぶ旅」に出発です。  知覧と言えば平和祈念館が有名です。 しかしそこで笑って撮られている特攻兵の顔と 潔さの象徴として語られている遺書が、 実は全て国の検閲を経た 都合の良いものであることが、 その後の鳥濱明久さんの講演で明かされます。 明日死ぬと判っている若者が 泣かないわけはありません。 生に固執しないわけはありません。 それでも死線に旅立てるのは、 国や天皇陛下のためというより、 残された家族や愛する人のため 鳥濱トメさんの見てきた真実の特攻兵の姿が、 そのお孫さんの口を通して語られます。 その生々しい慟哭の叫び、悲しみ、 そして後世に託す思いが 私たちの胸を痛切に打ちます。 そして本当は出撃した後、 帰って来た人が多いことも初めて知りました。 この戦争の是非や歴史的検証にばかり 心奪われては、この旅の意味がありません。 イデオロギーではなく 感性を磨き、学ぶ場所なのです。 私たちの暮らすこの平和な社会が、 この優秀な若者たちによって 少なからず守られたことを知ることで、 今を生きる私たちにとって、 漫然と日々を過ごすことの罪悪を教えてくれます。 人は明日死ぬ特攻兵とは違っても、 確実に死に向かって歩いています。 しかし私たちはともすればそれを忘れて、 生を疎かに過ごしていないでしょうか。 私もどうせ明日はやって来ると、 高を括って日々を過ごしているフシがあります。 逆に今日しか生きられないと分かれば、 どれほど自暴自棄になるでしょうか。 特攻兵の残したノートを見たとき、 私は衝撃を受けました。 数学のノートです。 コンパスと定規を使って精密に美しく、 そして何より誠実に学問と向き合う人のノートでした。 いつ死ぬか分からない中にも拘わらず、 一日一日を丁寧に、懸命に 生きる姿勢が伝わってきます。 自分の命を最後まで見捨てることなく 生きた若者に触れた時、 自分の命の使い方を恥じました。 彼らは決して最後まで被害者として生き、 死んだわけではないことが分かります。 困難に直面したとき私たちは逃げ、 来ることもわからない明日に期待し、 先延ばしにして生きています。 時に人生の責任を放棄し、 被害者意識を抱きます。 そんな私たちに彼らの魂は語りかけます。 「僕たちは機械の部品でなく、 もっと生き続けて日本を支えたかった。 その思いを君たちに託して、 旅立ったのだ。 もっと一日を大切に、 誠実に生きて、 この日本を良くしてくれ」 と 鳥濱明久さんは私たちを、 特攻兵が最後に過ごした三角兵舎跡地や 彼らが最後に見た開聞岳を見渡せる 丘の上に連れて行って下さいました。 皆そこに眠る精霊を感じ、 むやみに言葉を発することも出来ません。 夜は冨原旅館で食事した後、 前と同じく明久さんを交えてシェア大会 前回も泣きましたが、 今回はその10倍は泣きました。 女性はどうせメイクも台無しなので、 始めからノーメイクでの参加 子どもを持つ者は、母として 独身の者は、一人の人間として 傷を持つ者は、 その傷と向かい合う者として 皆真剣に命を尊び、涙し、 今日を生きる覚悟をシェアしました。 素晴らしい気付きと学びの旅でした。 「心の軸が太くなった気がします。 何にでももっと真剣に取り組む気持ちになりました」 「選択したり迷ったり悩んだり出来るのも、 命あるお陰。 自分も命ある限り人の役に立つ選択をします」 「この旅で将来子どもを産んで、 命のバトンを繋ぐ気持ちになった」 「母として子どもを旅立たせる 気持ちを考えると、胸が張り裂けそう。 帰って早く子どもを抱きしめ、 今平和に暮らせていることに心から感謝したい」 わく歯科はこの気持ちを忘れることがないように、 昼礼を皆で目を閉じて こんな言葉から始まるようにしました。   愛する人のために、 自らの命を賭けてくれた人がいました。 明日を待っていても、 明日が来ない人がいました。 それでも諦めず誠実に 今日を生きた若者たちがいました。   今に生きる私たちは常に試されています。   目の前の人にどう振る舞いますか? 与えられた仕事にどう取り組みますか? 今日をどのような表情で、 どのような気持ちで過ごしますか? そして、3年後5年後 どんな自分になっていたいですか?   二度と帰ってこない 今日という日をどう生きるかで、 あなたの未来が決まります   この旅に参加した皆さん 本当はディズニーランドで遊んだり 豪華な食事を食べたかったでしょう。 でも皆の感想を聴くと、 その何倍もの価値ある旅になったと確信しています。 本当に感謝しています。 ありがとう!一緒に仕事出来て幸せです。