丹波市 「わく歯科」の院長BLOG

丹波市 歯科 わく歯科

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院長BLOG

子育てサイト『すくすくポケット』③

ガブリ!バクバクムシャムシャ 健全な歯がある人にとっては、物を食べるさいの日常的な音 皆さん、咀嚼(そしゃく)と嚥下(えんげ)って、 普段は意識せずにやっていますが 、実は人間の動作で一番高度なことって知っていましたか? 筋肉と歯で噛み砕き、舌と頬の粘膜を使って唾液と混ぜ合わせ、 ハンバーグのように一塊にした食物を、 舌と喉の筋肉を駆使して飲み込むのです。 ここまでの過程では、様々な神経が使われます。 この入り口である咀嚼機能がうまく営まれないことで、 実は多くの困ったことが起こるのです。  まずは運動機能の低下です。 健全な子どもと虫歯だらけで噛めない子どもを比較すると、 幼少期から握力や背筋力、跳躍力にボール投げと いろんな運動で大きな差が生まれることが分かっています。 その上、筋肉が硬くなってきたころには、 怪我をする比率が圧倒的に違うのです。 厳しいプロスポーツの世界で、何年も活躍できる選手に共通するのは、 健全な咬み合わせであることは言うまでもありません。   次に学習能力の低下です。 有名な実験があります。 普通に噛めるネズミとわざと噛めなくしたネズミを迷路に入れて、 ゴールに到達する時間を調べる実験です。   噛めるネズミは、迷路に入れる度にゴール時間はどんどん早くなります。 学習しているのです。 ところが噛めなくしたネズミはいつまで経ってもゴールが遠いまま。 先ほどこんな新聞記事が載りました。 これもネズミの実験ですが、噛めないネズミの脳に、 アルツハイマー病の原因物質βアミロイドが、 通常の何倍も蓄積されることが判明しました。 ただしいずれのネズミの実験でも、 その歯を修復して噛めるように戻してやると、 学習能力が向上し、βアミロイドの量が減ったのです。  実はこれは人間でも同じ。 咬む訓練を全くしなかった子どもと、 訓練をした子どもの 5年間に及ぶ知能指数の推移を示すデータがあります。 その結果は驚くべきものでした。 一口30回を目安に食事したグループは、 平均で12も知能指数が上昇していたのです。   咀嚼するという行為は、脳への血流を増加させるばかりでなく、 知覚神経(三叉神経)を常に刺激し、 様々な神経や筋肉を駆使することで、 脳を活性化すると考えられます。  最近の子どもは、 朝から「早くしなさい!」と時間に追われ、 給食でも急いで食べてお片づけ。 せめて家では「勉強しなさい!」と言う前に 「良く噛んで食べなさい。」の方が、 成績も上がるかもしれませんよ~