丹波医療再生ネットワーク
兵庫県丹波市のわく歯科医院です。
毎週火曜日に二年間、丹波医療再生ネットワーク(里博文代表)という会に参加しています。
皆さん丹波新聞などでご存知かと思いますが、何年か前より丹波の医療が崩壊の危機に面しています。
それを守ろうと立ち上がった面々で、毎週何が起こって、自分達に何ができるのかを検討している会です。
僕自身去年は映画好きが高じて、自分で脚本を書き、大勢の皆さんの協力で
医療問題を身近に感じてもらいたいと「今ここであなたが倒れたら」という映画を撮りました。
http://www.youtube.com/watch?v=gn-r_HgETvs
http://www.youtube.com/watch?v=VKhtmbwCXBA
この会も最初は医療者が中心で立ち上がりましたが、最近は一般の市民の皆さんが積極的に参加して下さっています。
その会の結成の過程や、理念などについては次の機会に述べるとして、今回は徳島大学の「地域医療研究会」の学生の皆さんが、丹波の医療やその再生への取り組みを学ぶために大勢参加されました。
同時にいつもとなりの西脇市から起こし頂いて、貴重な助言を下さる、カリスマ親父の富原先生が5?歳の誕生日ということで、柏原病院の小児科を守る会の皆さんが用意して下さったサプライズケーキと花束、皆でハッピーバースディを唄いお祝いをしました。
ちなみに来年は赤いちゃんちゃんこを用意して待ってます。
富原先生は500回を超えるAED講習会を各地で実施しておられる、ものすごくアグレッシブな循環器の先生です。僕自身心から尊敬してやみまないカリスマリーダーです。
詳しくはこちらをどうぞ。<a href="http://tomihara.com/index.html
丹波は富原先生のようなカリスマリーダーはいません。そのかわり、皆で来る人を大切にする風土こそが、何よりの宝であり強みです。お金も特別な資源もいりません。この風土を広め、守ることこそが丹波に残された道ではないでしょうか。
最後に徳島大学医学部の学生さんたちが残してくれた言葉を掲載します。
「大変ご多忙の中、実習を綿密に計画して下さって本当にありがとうございました。
思い返せば、地域のお母さん方の取り組み方を実際にお聞きすることで、活動をされている間の地域の状況だけでなく、活動を続けていくことへの熱い思いを感じさせて貰いました。自分も周囲に文句を言うだけの人間ではなく、何か行動の起こせる人間になりたいです。
院内見学では、休止した診療科が柏原病院の現状をどのように変えていったか、和久先生(和久祥三先生)ご自身の悔しい思いも交えてのお話がとても心に響きました。自分も将来、医師の社会へ対しての使命を考慮した上での進路を取りたいと考えております。
夕食では、丹波のおいしい食材をご馳走になり、先生方の真面目で面白いお話を聞かせて頂いて、大変盛り上がりました。先生方の、色々な意味での魅力を改めて実感いたしました。
地域再生ネットワークに参加させていただいたときは、個人的には映画を全部観る事が出来てよかったです。
一度先生に断片的に見せていただいたことがあって、そのときから全部が観たいと気になっておりました。その後の二次会は出席できず残念でしたが、「医療に対してとても熱い先生方だった。」と後で出席したメンバ
ーにお聞きしました。
翌日は自分は院外薬局と里皮膚科を見学させて頂きました。薬局では、薬剤師の方に医薬分業についてのお話をお聞きしました。今までそのことについて真剣に考えたことがなかったので、考える非常に良い機会になりました。分業のメリット・デメリットを考慮した上での、医師と薬剤師の顔の見える関係の重要性を認識しま
した。
里皮膚科では、その日は先生は午前中だけで約80人の患者さんをこなされていました。1人あたり三分以内で、必要なことを電子カルテを駆使してこなされていたのには、プロフェッショナルの凄さを実感しました。
そのあとの入院合宿では、普段の実習では高齢の方々とのふれあいが多いだけに、小学生とのふれあい体験がとても新鮮でした。はじめは何をしゃべっていいのかが分らずとまどったのですが、次第に打ち解けていくことが出来てよかったです。
和久先生をはじめ多くの方々のお陰様で、今までの実習の中で一番盛りだくさんで、丹波の魅力を堪能出来た、本当にためになる実習でした。他の部員にも大変好評でした。行けなかった部員には自慢してやろうと思います(笑)
守る会の方々、他多くの関係者の方々によろしくお伝え下さい。
自分の研究会部長としての仕事はそろそろ終わるのですが、今回の実習で後輩に地域医療に対するスピリッツが届いたと思います。又、後輩共々お世話になるかも知れませんが、そのときはよろしくお願い致します。自分も将来どのような形になるかは分りませんが、地域医療を支えられる医師に頑張ってなります。
次回もお互いに元気なお姿でお会いできるよう願っています。それでは失礼いたします。」
皆さんが思っている以上に、この地域は愛されているかもしれませんよ。