酒井法子逮捕 ノリピー、おっちゃんらは悲ピー
犯した罪は弁解の余地などありません。
一社会人として、子どもを持つ母として、多くのファンを持つ芸能人として、許されることではないことは明白です。
しかし敢えて批判覚悟で言うと、彼女にもきっとそこに至るまでの心の過程は、彼女の中では正当性を持って存在したはずです。ところがこれからもその心の闇は誰にも分析されることなく、罪だけが現象として語られることになるのでしょう。
責任ある大人なのだから当たり前なのではありますが、それではただ世間的には覚せい剤は悪いというだけの話で終わりそうな気がします。
覚せい剤に走る者も、ナイフで人を殺める者も、その背景を分析して提示しなければ、次なる犯罪に対して、本当の意味での抑止力にはならないのではないでしょうか。
その本は神戸の連続児童殺傷事件の加害少年、つまり酒鬼薔薇聖人と名乗る少年Aが生まれた背景を冷静に分析された本当の名著です。
秋葉原の事件を機に、廃刊だったものが、多数の声の後押しで復刊されました。復刊前はアマゾンでも中古が20000円以上するほど読者に望まれた本です。
この本の中には誰もが異常で特別な存在として捉えていた少年Aが、育てられ方一つでどこの家庭にでも生まれる可能性がある、親の育て方の必然の産物であることが語られています。
少年Aの両親が事件後に自戒の念をこめて書いた『「少年A」この子を生んで』を読まれた著者が、この本の中に書かれた両親の事件後の対応に見られる姿こそが、この結果を生み出す背景になっていると分析されたくだりは、ハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けました。
すべての結果は必然的に産み出されています。
両親のこうなってほしいと望んだ結果が、あの事件を生み出していたことを知り、子どもの有無でなく皆の背筋が凍ることを約束します。
親自身も自分の心の闇と向き合い、子どもの真っ白なキャンバスを黒く塗りつぶしてしまわないように、今から準備しても遅くはないはずです。