ペップトーク 「屠龍の技」
定期的に送られてくるDVDがあります。
ビジョネットのビックインタビュー。
この前「ペップトーク」という聞き慣れないタイトルが送られてきました。
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そのインタビューで初めて知ったのですが、
「ペップトーク」とはスポーツの試合の前などに
指導者が選手を励まし、パフォーマンスを引き出す、
短く前向きなメッセージのことらしいです。
このインタビューで紹介されていた『ミラクル』という映画を
観ましたが、これがまた感動!!!
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思わず文字に書きとめてしまうほどのペップトーク炸裂!!
これでやる気にならない選手はいませんよね~。
そしてこの前このインタビューの岩崎由純さんが
大阪で講演するっていうんで、思わず行ってしまいました。

本当にものすごく話が上手い!
岩崎さん自身すごいペップトーカーなんです!
どの話も感動させられたんですが、
特に忘れられないエピソードがあったんでご紹介します。

それは今回の福島の原発の事故現場に、
真っ先に駆けつけた東京消防庁のハイパーレスキューの話です。
ハイパーレスキューは2万人を超える東京消防庁の中で500人が応募して、
10人が選抜されるという超難関を勝ち抜いた人で構成されています。
まさに今回も「日本の救世主」として、誰も行きたがらない現場で活躍。
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その彼らのオフィスには「屠龍の技(とりょうのぎ)」
という大きな張り紙がしてあるそうです。
「屠龍の技」
古代中国で毎年龍に村人を殺された村の若者が、
その龍を退治するために、技を磨き続けるのですが、
結局それから一度も龍が来ることはなかったという逸話が語源。
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辞書で引くと、「身につけても実際の役に立たない技術」とされています。
なぜそんな言葉が彼らのオフィスに貼られているのか?
それは消防庁で働く人にとっても、
火事や災害は本当は訪れてほしくない龍と同じ。
しかし彼らはその時の一瞬のために、
常に技を妥協することなく磨き続けているのです。
「龍の出現の有無に拘わらず屠龍の技を磨き、
現れたなら一撃のもとにこれを屠る」
![ssimg_45944_35262570_0[1]](https://www.wakushika.jp/staff-blog/wp-content/ssimg_45944_35262570_01-300x199.jpg)
龍の出現を想定して日々鍛錬されているレスキューにとって、
想定外という言葉はないのかもしれません。
これってどんな仕事でも同じだと思いませんか?
危機管理はまさに「屠龍の技」
わく歯科にもAEDが常備されています。
その扱い方については、お医者さんの指導の下、
わく歯科のスタッフ全員がトレーニングしてきました。
![ssimg_aed_medtronic[1]](https://www.wakushika.jp/staff-blog/wp-content/ssimg_aed_medtronic11-150x150.jpg)
一生使いたくないですが、
使えないのと、使わないで済んだのとは全く違います。
日々の技術的な修練の中にも、一生使わないものもあります。
しかし医療とは、
想定外をいかに想定内に
留めるかが問われる仕事です。
私たちにとってこそ「屠龍の技」の精神を忘れてはいけません。
ちなみにわく歯科の待合の片隅には神棚があります。

毎朝お水と塩、洗い米を換えながら
「今日も事故、トラブルなく安全な一日でありますように」と祈りを捧げています。
何事もない一日を祈りながらも、有事に備える。
ハイパーレスキューの方々のレベルとは到底違いますが、
気持ちは皆同じですよね~。
まずは家庭の有事に備えてペップトークを学びましょうか(笑)
