丹波市 「わく歯科」の院長BLOG

丹波市 歯科 わく歯科

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院長BLOG

子育てサイト 『すくすくポケット』 ①

 丹波医療再生ネットワークの同志でもあり、 わく歯科のご意見番でもあるNPOの代表谷水ゆかりさんから、 育児サイトの医療相談用記事の依頼を受けました。 せっかく書いたんですからブログにも載せましょう。  http://t-kodomo.jp/c/blog/health 「虫歯を防ぐにはどうしたらいいでしょう?」 その問いかけに9割の方が「歯磨き!」と回答されます。 「では歯磨きをする野生の動物を教えて下さい」 その質問で皆さん顔を見合わせて 「???」 そうです。歯磨きをする動物は人間様以外にいないのです。 サバンナにも山にも、コンビニや薬局、歯医者さんはありません。 ところが彼らが虫歯で苦しんでいる姿を、 「志村どうぶつえん」や「野生の王国」(古い?)で見たことはないでしょう。 野生動物が虫歯になったら餌を食べられないばかりか、 その牙は脳の付近まで届いており、感染して死ぬしかないのです。 ではなぜ唯一歯磨きをする人間が虫歯になり、 歯磨きをしない動物が虫歯にならないのでしょうか? おかしいと思いませんか?  その答えが食生活と唾液の関係にあるのです。 実は唾液には、初期の虫歯を治す役割が備わっています(再石灰化)。 動物が食物を口にすると、その中の糖分を細菌が摂取して、 歯を溶かす酸を出します。 しかし同時に唾液が、酸性化した口の中を中性に戻し(緩衝作用)、 溶けだしたミネラル成分を歯の表面に再添加してくれます。 全ての動物に備わった力です(人間にも)。   ところがその唾液が歯の表面を再石灰化させてくれるには、 中性化して最低3時間という時間が必要なのです。 逆に3時間以内に次の食品が口に入ってくると、 酸性化したまま歯の表面は溶け続けることになります。 ダラダラ喰いが歯に悪いと言われる所以は、 唾液の性質を無視していることから来ています。  野生の動物には冷蔵庫もスーパーもありません。 彼らが捕った餌はその場で食べきって、 次の餌が手に入るまでは何も口にしません。 だからこそ歯磨きをしなくても、 彼らの歯は唾液によって常に守られているのです。 さて人間はどうでしょう?  テレビを観ながらポテトチップをかじり、 小腹が減ったら冷蔵庫を開け、 飴玉を舐めながら勉強 唾液が仕事をすることを常に邪魔しているのが人間です。  歯を守るのは、歯磨きでも歯医者でもありません。 唾液なのです! 歯ブラシを買おうとする前に、買い物かごの中身を見て下さい。 唾液の邪魔をする余計な食品が多く入っていませんか? 冷蔵庫には砂糖いっぱいのジュースが並んでいませんか?  皆さんの家計を助ける食生活は、 実は歯も助けるのです。