丹波市 「わく歯科」の院長BLOG

丹波市 歯科 わく歯科

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院長BLOG

自家歯牙移植講義 For せこ歯科

 餅つき大会の翌日。 三重県のせこ歯科からドクターばかり5人が、 外科の講義をしてほしいとのことで、 はるばるわく歯科までお越しになられました。 以前せこ歯科に見学に行かせて頂いたさいにも、 二日目に外科の講義と実習を致しましたが、 今回はそれにも増して、本格的なものを期待されています。 今回私に与えられたテーマは

『自家歯牙移植の臨床応用』

実は私のライフワークです。

「オーラルリサイクル」

と勝手に命名している自家歯牙移植。 わく歯科ではこれまで500を超えるケースがあります。 生体の持つ治癒能力を最大限に生かす、 一番醍醐味を感じる臨床です。 わく歯科ではインプラントの前にドナーさえあれば、 まずはオーラルリサイクルをお勧めします 一般的にはインプラントより成功率が低いように思われがちですが、 決してそんなことはありません。 基礎的な知識に習熟して、それに則した術式を選択すれば、 成功率に大差はないように感じます。 ただインプラントのように規格されたものではありませんので、 その難しさが普及しない原因の一つでしょう。 今回はせこ歯科の皆さんに、 成功率を上げる自家歯牙移植の術式を伝授するのがミッションです。 前日の餅つきの最中に、何と沖縄から豚の下顎が大量に送られてきました。 ドライアイスでカチンコチンの豚ちゃんを、 夜の間にぬるま湯で湯煎しておかなくては、使い物になりません。 とんこつスープにならない加減が難しい・・・   何はともあれ長旅のお疲れの中、10時から早速講義です。 私も時間を忘れてヒートアップ。 手伝ってくれた主任の二人からトイレ休憩を促されるまで、 2時間ぶっ通し。   その上途中家内が取ってくれた出前は「カツ丼」 今から嫌というほど豚を触るのに・・・ いや、だからこその「勝つ丼」やね! 時間が押していることもあり、どんぶり片手に持ったまま、 血まみれのスライドで講義が進みます。 食も進まないと思いきや・・・そこはタフな医療者! 卒後一年目の女医さんも平気な顔で、 頷きながらカツ丼をかき込んでおられました。  さて4時間近い講義の後は、豚ちゃんの登場です。 長机に並べられた5体の下顎。 一見グロテスクな光景ですが、命に合掌してから始めます。 先に私がデモを行った後、皆さんにメスを奮ってもらいました。 横から後ろから、顎をクルクル廻されて実習されているので、 「人間ではそんな角度からはできませんよ~。 実際の臨床だと思ってやって下さい。」 若い先生方が虫の眼で実習中、世古院長は鳥の眼を駆使して、 わく歯科の院内を散策されています。主任を捕まえては、 「あれは何ですか?これはどうするんですか?」 さすがただの付き添いでは帰りません。 それでも5時になったら世古院長から「はい、終了~」の合図 皆さんまだ物足らない様子ですが、 最後に福田先生から過分なお礼の言葉を頂戴しました。 今からあの中国道の地獄の渋滞を三重まで帰らないといけません。 世古院長、鳥の眼で運転お願いしますよ~ 翌日早速せこ歯科でも、 残った豚相手にトレーニングされたようです。 わく歯科、せこ歯科ともしばらくは 豚ちゃんの匂いが漂っていたことでしょう。 当分トンコツラーメンは遠慮しとこ