丹波市 「わく歯科」の院長BLOG

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院長BLOG

『柏原病院の小児科を守る会に学ぶ「ありがとう」の力』~竹野町講演会

長い間サボっていてすみません

その上いきなり長文ですみません

 

2月14日

豊岡にある中学校の校長先生にご依頼を頂いて、

住民の皆さん対象に講演をしてきました。

前にPTAで人権発表をしたさいに、司会をして下さったのが

今回声を掛けて下さった森本中学校の池田先生。

当日我が中央小の吉積会長と西谷副会長も

ご家族との大切な日曜日を潰して、

私に付き合って但馬に向かって下さったのです。

ご家族の皆さん申し訳ないm(_ _)m

車を進めるに従い、空の色が鉛色に変わって、

日本海に近付いてきたことを僕らに教えてくれます。

そして古いナビより確かな会長の道案内で着いた場所は、

豊岡のまだ奥で、山一つ越えれば

幼い頃よく海水浴に行ったあの竹野浜を臨む竹野町森本地区。

山に囲まれ、優しいせせらぎの川が隣に流れる中学校は、

全校生徒55人ののどかな山の学校です。

私たちは着くなり歴史ある学校を案内して頂いて、その校舎のこだわりの造りや

無人の文具店に自己申告で支払うお金が

40年以上10円の狂いもないなどの話を聴き驚かされました。

 

その後名物の手打ちそばをご相伴させてもらいました。

あまりの喉越しの良さに、丹波から来た三人はあっと言う間におかわり。

その後はトチ餅のぜんざいまで堪能し、


それだけで来たかいがあったというのが丹波の三人の偽らざる気持ちでした。

しかしこのまま帰ったのでは昨日徹夜までして用意したかいが御座いません。

 

会場の公民館に案内して頂くと、そこには横断幕と歓迎の垂れ幕

ぞくぞくと来られる住民の皆さんにだんだんと緊張感が増してきました。

テーマは 『柏原病院の小児科に学ぶ「ありがとう」の力』 

私自身わく歯科の院長、丹波医療再生ネットワークメンバー、PTA人権啓発部長、そして3人の子供の父という

いくつものわらじを履いています。

しかし全て別々ではありません。

 

そのどれもに学びがあり相互につながり、そのキーワードは「ありがとう」です。

柏原病院の小児科を守る会が何を私たちに教えてくれ、

それが何をもたらしたのか

国が動かそうとしてたった9人しか動かせなかった医師を

5人に増やし、当時の厚労省の大臣(桝添大臣)まで呼び寄せたあの運動

 あれは何だったのか?

自分たちに矢印を向けた彼女たちの小さな声が、あんなに大きな山を動かせる力があることを

私たちは身近に見てきました。

それを私なりの解釈で解説し、その広がりが地域の風土を良くし、

医療や教育、住民の繋がりを支えてくれることを伝えることが私の責務です。

 

「人は命令や規則では動かない、相手の立場に立った思いやりや相互理解が人を動かす」

「人を変えるのではなく、自分が変わることでしか何も変わらない」

「ありがとうの溢れた場所には、憎しみや争いは生まれない」

 

彼女たちの活動の成果は、マズローの5大欲求でいう

愛と所属の欲求を医師たちの心に満たしたことで起こった奇跡でしょう。

ここでもう少し頑張ってみようという、医師たちの自己実現の欲求をもたらしたものは、

彼女たちの「ここにいていいんですよ。私たちが控えて、先生たちを大事にしますから」

というメッセージが土台があったからだと思います。

これは教育現場でも、職場でも家庭でも全てに言えることではないでしょうか

やりなさい!という前に、相手に自己重要感を認識してもらえるメッセージを

伝えることでしか人は動かないのです。

彼女たちの活動は、今の社会の病理を救う運動だといっても過言ではありません。

 

そのような内容のお話をさせて頂くと、大きく頷かれる方、涙ぐまれる方、

講演の後に握手を求められる方、逆にこちらが元気をもらい但馬を後にしました。

 

その後皆さんからこのような過分な感想を頂き、本当に胸を熱くしました。

竹野町の皆さん、本当にありがとう御座いました。

お互い資源の少ない地域に住む者として、自分たちの手で人の住みやすい

風土を作っていきましょう。