何ということか!?
何も知らないでバタバタと仕事していた私に、患者さんが
「すごい地震があったんでっせ!知ってまっか?」
その前からインターネットラジオが不通になり、
ニュースも揺れも伝わらない私は、
慌てて逗子に住む妹に電話しました。
ところが何度電話しても繋がりません。
自宅に連絡すると、母が妹の無事を教えてくれてホッとしましたが、
家に帰って改めてその被害状況を見て呆然としました。
妹は阪神大震災で東灘区で被災して、またこの地震です。
本当に生きた心地がしなかったでしょう。
阪神では軽い家が潰れないと持て囃されましたが、
津波には風呂に浮かぶおもちゃの家のように無力でした。
何十年も掛けて積み上げた街や家族の歴史を、
一瞬にして更地に変えてしまう自然の猛威の前に
人間は何をすべきなのでしょう。
亡くなられた多くの方にご冥福を祈るとともに、
また全てをゼロから造りあげていかねばならない
その途方もない労力に胸が痛みます。
このようなことが起こるたびに、
私たちに出来ることは何かを考えます。
何も持たずに逃げ出した人の中には、
入れ歯を失われた方も大勢おられるでしょう。
当然食べるものも、
温かい毛布も届かない避難所も多くあるでしょう。
自然災害の前には人間は無力かもしれません。
しかしそれに対して何も感じない、
何もしないことは二次的人災です。
こんな時こそ人としての
感性や行動力が問われるのだと思います。
自分たちに出来ることを探します。