井川雅子先生 非定形顔面痛講演
5月29日
学際企画の井川雅子先生の非定形顔面痛の講演に行きました。
口の中に症状として現れる痛み
それは患者さんにとっても歯医者にとっても
歯が原因と即断しがちです。
しかしその中には歯とは全く関係ない
痛みというものが存在します。
それをお互い歯の痛みだと誤診してしまい、
神経を取る、歯を抜くなど散々傷ついたあげくに
症状が治まらないなんてことも
井川先生の講演を聴きながら、
何人かの患者さんの顔が浮かびました。
一体何で治らないのだろうといろいろ試行錯誤しているうちに、
患者さんも他に転院されてしまいます。
その後はドクターショッピングを繰り返しながら、
単に心の問題と片付けられ、苦しんでおられます。
井川先生の講演のお陰で、
何人かの患者さんに対しては治療の目途が立ちました。
しかし結局は歯科医院で診断しても、
処方は一般の医師にお願いせねばならないことも多いのです。
そうなるとその提携医院の医師に対して、
納得して頂ける科学的根拠が必要になります。
これが敷居が高い。
なにせ通常処方量の2倍3倍の処方を
依頼しないといけないものがあるのです。
その時まで理論武装をしっかりして、
さまよえる患者さんを救わねばなりません。
井川先生が最後に
講演を聴いた我々を諌めるべくこのように言われました。

